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2011年 12月 16日
紙の造形とあそぶ
12月に入り、町はすっかりクリスマスムード。
湖畔のプラタナスも光で彩られています。

週末になると、ロカルノやアスコナの至る所でクリスマスマーケットが開かれています。
ロカルノの広場には、スケートリンクが設置され、
しばらくの間静かだった町も、このクリスマス前の期間はにぎわいを取り戻しています。


スイス滞在もいよいよ終わりが近づいてきました。
学校では最後の2つのコースがおこなわれました。
このところ、伝統的な技法を学ぶ授業が続いていたのですが、
今回は打って変わって、糊をつかわないシンプルな製本をしたり、紙を折ったり切ったりしてさまざまなかたちのCDケースを作ったり。
紙という素材の可能性をあらためて探る時間になりました。

これらが授業の中で学んだり、自分で発展させたりして作ったCDケース。
単にケースに装飾をするのではなく、「CDを機能的に収める」という課題の範囲で、紙を使って色んな造形を作りました。
折り紙のように紙を折るだけでできる、ポケットやおさえのある機能的な収納ケース、蛇腹につながるケース、「ふた」の形を工夫したケース……
紙を折る、切るという単純な工程の繰り返しだけでできる、無限に広がる紙の可能性をまたも再確認したのでした。

そして、糊を使わず糸や紙の支持体で本を綴じる製本。
糸で本を綴じる、というだけでも、その方法は何十種類もあります。
本の背を糊で固めない製本は、綴じそのものを効果的なデザインとして見せることができます。
まるで背に刺繍をしているようですが、これがちゃんと丈夫な綴じの構造なのです。

そして糊を使わない製本のいいところは、本がとてもよく開く、ということ。

紙と糸という素材だけをつかって、本の構造がそのままデザインになる製本方法。
工夫次第で、見たこともないような本のかたち、まだまだ新しい造形をつくることができるのです。
伝統的な技法を学んだあとに本の構造や紙の造形の自由な広がりを見て、
古いものと新しいもの、基礎と応用、複雑さと簡素さ、これらのバランスをよく意識して仕事をしようと思いました。

さて、これで半年におよぶ学校での勉強は終わり。
本当にあっという間の、必死で駆け抜けた毎日でした。
いまはこれまでのスイスでの日々と、これからの日本での日々を思い、
さまざまな気持ちが溢れてきています。

馴染んだ湖の風景、山々、お世話になった先生たちに
しっかりありがとう、を伝えて、これから帰国の途につきます。
まだざわざわと落ち着かない気持ちですが、次回、最終回で、まとめを書きたいと思います。


by honno-aida | 2011-12-16 01:08


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